変形性股関節症で保存療法をするときの注意点とは?

2020.10.02

カテゴリー: 関節

股関節のストレッチ

変形性股関節症の初期の治療では、保存療法という治療法を選択することが多いです。

保存療法には、運動療法や薬物療法、温熱療法などが挙げられます。

また、日常生活における動作を見直すなど、股関節への負担を軽減するための生活習慣の改善もおこないます。

今回は、変形性股関節症の人が保存療法をするときの注意点について解説します。

 

変形性股関節症の保存療法における注意点とは?

股関節の開脚ストレッチ

変形性股関節症の人がおこなう保存療法の1つに、運動療法があり、軽いストレッチ筋力トレーニングが推奨されます。

筋力をつけることで股関節をサポートし、股関節を正しい位置に矯正することで、股関節への負担の軽減、痛みの緩和が期待できます。

 

変形性股関節症の保存療法で運動療法をするときの注意点

運動療法では、まずストレッチやマッサージをおこない、筋肉をほぐします。

股関節周囲の筋肉の柔軟性は、痛みの改善だけでなく、関節の動く範囲の改善にもつながります。

しかし、運動療法をするときに、早く筋肉をつけようとして無理に運動しないように注意しなければなりません。

また、ジョギングやサッカーのような激しい運動も股関節に負担をかけ、変形性股関節症を進行させてしまうため、ゆっくりと歩くウォーキングや、負担の少ない水泳などをおこなうようにしましょう。

 

変形性股関節症の保存療法でウォーキングをするときの注意点

ウォーキングをするときに早く歩きすぎたり、長距離歩いてしまうと、股関節への負担が増大します。

ですから、ゆっくりと歩く15分程度のウォーキングにとどめましょう。

 

変形性股関節症の保存療法で筋トレをするときの注意点

股関節をラクに動かすことができるようになったら、徐々に運動強度をあげて、筋力トレーニングもおこないます。

筋力トレーニングをするときも、やりすぎると股関節に負担がかかってしまうため、毎日少しずつ継続しておこなうようにしましょう。

 

変形性股関節症の保存療法で日常生活における注意点

変形性股関節症の人は、生活習慣を見直して、股関節に負担をかけない生活をするようにしましょう。

重いものを持つときにしゃがみこむような動作は、股関節に大きな負担をかけてしまいます。

できるだけ重いものを持ったり、しゃがみこむような動作は避け、布団で寝ている人はベッドに変える、和式トイレも洋式トイレにするなど、生活様式も洋式に見直すと良いでしょう。

場合によっては、杖を使うことも股関節への負担軽減に役立ちます。

 

体重管理も大切!

変形性股関節症で肥満気味の人は、ダイエットが必要になる場合もあります。

とはいっても、過激なダイエットをして健康を害してしまったのでは元も子もないので、主治医と相談しながら体重管理に努めましょう。

股関節には、自分自身の体重による負担がかかります。

運動療法だけでなく食生活も見直して、体重管理をし、股関節への負担を軽減できるようにしましょう。

 

変形性股関節症の保存療法で薬物療法をする場合の注意点

変形性股関節症の保存療法では、痛みの改善のために薬物療法もおこないます。

痛み止めを服用して炎症を抑え、痛みの改善を図るため、内服薬のほかにも、湿布薬座薬が処方されることもあります。

飲み間違いや飲み忘れに注意して、痛みと上手に付き合うようにしましょう。

 

変形性股関節症の保存療法を効果的に実践するための注意点

歩行のリハビリ

変形性股関節症の人が保存療法を効果的に実践するためには、どのような注意点に気をつければ良いのでしょうか。

 

自分にあった医療機関を見つける

変形性股関節症の人が効果的に保存療法をするためには、病院までの距離や、医師との相性も大切です。

通院が負担になってしまうと、その後の治療に対するモチベーションにも関わります。

運動療法や生活習慣、薬の内容や手術の希望など、自分の希望を医師に伝えて、よく話し合うようにしましょう。

 

自己判断で治療を中断しない

保存療法をおこなって、痛みの改善や動きやすさを感じるようになっても、自己判断で治療を中断しないようにしましょう。

筋力がついたり、体重コントロールに成功して股関節の痛みが軽減したとしても、一度損傷した股関節が元通りになったわけではありません。

自己判断で治療を中断すると、再度症状が進行してしまう可能性もあるので、医師の指示通りにきちんと受診して、治療を継続するようにしましょう。

 

痛み止めの増減は医師とよく相談する

痛み止めを処方されるときに、痛みがあるときだけ飲むように言われることもあります。

しかし、痛みを感じるからといって飲みすぎると、副作用が出てしまう危険性もあります。

もし、処方された痛み止めが効かないなど、不安がある場合は痛み止め薬の変更などを医師に相談するようにしましょう。

 

家族が変形性股関節症と診断され保存療法を選択した場合の注意点

家族の絆

家族が変形性股関節症と診断され、保存療法をおこなうことになった場合の注意点を紹介します。

 

股関節に負担がかからない生活になるようにサポートする

重い荷物を持つ、立ち上がり時に支えるなど、できるだけ股関節に負担がかからないような工夫をし、サポートしましょう。

重い荷物を持つと、股関節に負担がかかり症状が進行してしまいますし、しゃがみこみや立ち上がりのような動作も股関節への負担が大きいです。

自宅から病院まで遠い場合は、家族が運転して一緒に病院に行くことで、変形性股関節症の人の歩行距離を減らし、股関節の負担を軽減することができます。

 

精神的なサポートをする

家族で治療に臨み、精神的なサポートをするようにしましょう。

運動療法をするときは、一緒にウォーキングをしたり、体重コントロールをおこなうのであれば食生活の見直しを一緒にすることで、精神的なサポートにも繋がります。

薬物治療で服薬数が多い場合は、服薬管理も一緒にすると良いでしょう。

 

変形性股関節症の治療には再生医療という最先端の方法もある!

最先端治療

変形性股関節症の治療法として、再生医療という最先端の方法があります。

最近ではスポーツ選手が再生医療で治療をするなど、注目を浴びている治療法です。

 

変形性股関節症の再生医療とは?

変形性股関節症の再生医療では、自身の幹細胞血小板を利用することで、すり減った軟骨や骨の変形の修復や再生を促し、痛みの改善を目指します。

幹細胞には、さまざまな組織や細胞に変化する能力が備わっています。

この幹細胞を変形性股関節症の人(本人)から取り出し、量を増やしてから体に戻すことで、幹細胞が組織の修復を促し、股関節の炎症や痛みを抑える効果が期待できます。

また、血小板にも、組織の修復や再生を促す能力があります。

血液を採取し、血小板成分を濃縮させて損傷した股関節部位に注入することで、組織の修復を促し、症状の進行を抑え、痛みの改善を目指します。

再生医療は、自身の幹細胞や血液成分を用いるため、拒絶反応やアレルギーの危険性も低い安全な治療法です。

 

まとめ

変形性股関節症の人が保存療法をおこなうときの注意点を紹介しました。

保存療法には、運動療法や生活習慣の改善、薬物治療などがありますが、注意点としては、とにかく股関節に負担をかけないこと、医師とよく話し合って最適な治療を受けること、家族がサポートすることなどが挙げられます。

また、変形性股関節症の治療方法の一つとして、再生医療があります。

自身の幹細胞や血液成分を利用して損傷した股関節の修復や再生を促すことで、痛みの改善が期待できる最先端の治療方法です。

今までの治療では効果が感じられない、なるべく薬物治療や手術をしたくないという人は、再生医療も変形性股関節症の治療の選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。

 

No.0002

監修:院長 坂本貞範

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